生きるためのセミリタイア

当たり前を疑い、40代セミリタイアを目指す

ストッキングが大嫌い

ストッキング離れ

2014年頃は、若い人がカジュアルな服装に意外とストッキングを合わせていた。20歳くらいの人がスニーカーやサンダルでもストッキングを履いているのを結構見かけた。
私の世代だと「おばさんぽい」と思われる合わせ方なので驚いたが、とにかく脚をきれいに見せたいというニーズがあったようだ。

それが、ファッションのカジュアル化や猛暑の影響、フットカバーの普及などによりもともとストッキングが履かれなくなっていたところに、
コロナがとどめをさした。家でストッキングを履く人はいないからだ。

私自身、コロナ以前から既にストッキングを履いていない。
結婚式に呼ばれたときに履いたのを最後に、数年経過している。そのときも、1回しか履かないのにと渋々買った。

ストッキングは実用性皆無

夏は暑苦しいし、履いていても蚊には刺される。
冬に履いても防寒性は皆無。タイツは暖かいからいい。タイツは実用品だ。

ストッキングは、セットであるパンプスと致命的なほど相性が悪い。
靴の中で滑ってかかとが抜けそうになるし、汗を吸収することもないから靴が臭くなる。

紙袋の角が当たるだけで破れる。最短で、履くときに破れる。

こんなわけのわからない特殊で実用性のないものを、マナーとして必須にするのは勘弁してほしい。
10cmのピンヒールとか、立体的な飾り満載のネイルとかと同じくらい、趣味的なカテゴリに入れておきたい。

リクルートスーツやフォーマルドレスでは大抵脚が見えるのが当たり前とされている。でも、生脚=むき出しの女性性は許されず、
「ナチュラル」なストッキングという科学繊維を1枚かぶせて、あくまでも加工された女性性を見せることを求められている感じがとても気持ち悪い。

ストッキングを履くとき、

人は女に生まれるのではない、女になるのだ

シモーヌ・ド・ボーヴォワール

という言葉が頭の中で響く。家に着いたら即脱ぎ捨てる。

女性就活生の服装

男性就活生はたぶんそのままの格好で高尾山に登れるが、女性就活生は厳しいだろう。
それは体力の問題ではない。靴と服装のせいだ。
有利な点があるとすれば、男性の手持ちブリーフケースと比べてカバンの持ち手が長く、肩にかけられる点くらいか。
どうしてもパンプスがハンデになるだろう。たぶん出血せずに登りきることはできないと思う。

業界によっては、ストラップ付きはNGとか言われることもあるらしい。
なんで他人の靴をお前が決めるんだ、決められると思っているんだ。黙っとけ。
そんな靴を履いていて地震や火事に遭って逃げ遅れても、誰も助けてくれないのに。

男性も1日でいいから女装してみたらいい。
10cmのピンヒールとかつけまつげとかそういう分かりやすい装飾品で盛る必要はなくて、
就活生に一般的な5cmヒールのパンプスとストッキング、タイトスカートを履き、
朝出かける前に「ナチュラルメイク」をしてほしい。

タイトスカートは和服に近い動きにくさがあり、これも実用性に乏しいにもかかわらず、女性用スーツのスタンダードとされている。
ジャケットもスカートも、パンツスーツでも「体のラインをきれいに見せる」タイトなシルエットのせいかポケットがない、あっても物が入らない。
そのせいで素早くスマホとかペンとか必要なものを取り出せず、靴のせいで歩きにくいのも相まって「トロい」と思われることもあるかもしれない。
全身が必要性に乏しいもので拘束されているから、動きにくいだけなのだ。

女性服のポケットをもっと充実させればひったくり対策にもなりそうだ。

○○離れというより、もともとがおかしかった

ストッキングに限らず○○離れとよくいわれるが、そもそもなんでそれが一般的だったのか、むしろそっちの方が変だったのではないかと疑ってみたらいいと思う。
なんで暖かくもない破れやすいものをいちいち履いていたのか?
なぜ脚を出し、それを「きれいに見せる」必要があったのか?

肩パット離れ、トサカ前髪離れとは言わないわけで、ちょっと長かっただけの一過性のブームなんじゃないか。

私はもう結婚式に呼ばれでもしない限り、ストッキングは履かない。