生きるためのセミリタイア

当たり前を疑い、40代セミリタイアを目指す

住宅過剰社会

・なぜ新しく家を建てる必要があるのか?

日本には家なんて既にたくさんあって余ってたりするのに、わざわざ自分の居住用に建てようというのは環境に優しくないし、そもそもめんどくさくないんだろうか?ロマンってやつなのか。
コンセントはここで、ドアはこれでとかいちいち決めるのもめんどくさいと思ってしまう。

野澤千絵著「老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路」(2016年、講談社現代新書)は、湾岸部のタワーマンション林立や、農地に住宅が入り込んでいくことなど無秩序な開発について指摘した本である。インフラの老朽化にも言及されている。

都心への通勤圏内と一応言えそうな、埼玉県や東京都にある郊外の住宅地でも空き家が増えて、相続により所有者すら不明だったりして困っており、
埼玉県の住宅団地では「地主様 おいでの節は自治会役員までご連絡をお願いします ○○自治会」という看板が設置されていたりする。

印象に残ったのは「焼畑的都市計画」という言葉だ。

農地をつぶして、無秩序に宅地化しながら、低密にまちが広がり続け、インフラ等の維持管理コストや行政サービスを行うべきエリア面積をますます増大させ、行政サービスの効率の悪化や行政コストの増加といった悪循環を引き起こす状況は、まさに「焼畑的都市計画」であると言えます。

出典:野澤千絵「老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路」(2016年、講談社現代新書)

本書では、「今ある住宅・居住地の再生や更新を重視する」といった方策が提言されている。

・賃貸か持ち家か、新築か中古か

購入は絶対したくないとは思わないけど、新築という選択肢はない。新築プレミアみたいなものが高すぎるからだ。
賃貸の場合は、収入が下がる・近隣トラブルなど何かあれば引っ越せばよいという柔軟性が魅力だ。

ずっと賃貸だと高齢になったときに貸してもらえないという人もいるが、超高齢社会で高齢者に貸さないなんて言っていられるだろうか?客の大部分を切り捨てるだろうか?
孤独死してずっと放置されるのが心配だとしたら、既にその問題は現実化しているぶん解決も近くて、早めに気づいてもらえる態勢が整っていればいいだけでは。
安否確認アプリ、スマートウォッチとかセンサーとか、そのあたりでカバーされるのではないか。

いつか空き家が増えた町で、タダでいいから住んでくれと頼まれることを夢見ている。